僕がたどりつきたいのは、言葉でなんて言い表せないどこかだ。

それなのに、僕は、ただ、言葉を紡ぎ、ここに溜め込んでいるだけだ。

だけど、それも悪くない気もする。

宇宙飛行士は、宇宙に旅立つ前、
プールで無重力状態下での作業をシミュレーションするそうだ。

水に満ちたプールで感じられる中性浮力と、真空の宇宙での無重力状態は似ているのだ。

それならば、僕の体が完全に言葉で包まれた時、
僕は言葉に漂い、宇宙を垣間見ることができるかもしれない。